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図面士検定について
図面士としての知識と経験、技能を図る検定です。
図面士は従来の図面のトレースができるだけのオペレーターではなく、 建設業各分野に特化した知識を持ち、かつCADを利用するなど、建築図面を書くための知能と技能を持つ有資格者の事をいいます。
建築図面の中でも「施工図」が対象になります。その中でも、ただ施工図を書く事が目的ではなく、図面を「読み解く」事ができ、その上で施工図が書ける事を目的とします。
図面を書く人達の中で、大学、専門学校、工業高校などの建築学科を卒業していない人にとって建築系資格を受験することは出来ず、資格取得は難しい状況です。
職業訓練校などの学校や既に施工図を作成している現役の方、施工図作成をメインとするわけではないが、関連の仕事に携わっていて図面を読める必要のある方など対象者は多岐に渡ります。
検定試験の試験科目及びその範囲(案)
建築図面士 (2027年より 鉄筋コンクリート図面士のみ) |
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1級図面士 |
2級合格後、実務2年以上または3級合格後実務4年以上 構造図、意匠図を読み取り仕上げ施工図1/50程度が書ける 【学科】 建築構造力学、建築基準法及び施工の基礎知識の知識がある 【実技】 構造図・標準図・仕上表などを読み取り、仕上図の作成・修正が出来る |
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2級図面士 |
実務2年、ただし3級合格者は実務経験がなくてもよい 構造図、意匠図、標準図を読み取り躯体施工図1/100程度が書ける 【学科】 基礎製図・意匠図を書くための構造・法規の知識がある 【実技】 構造図を読み取り、地上躯体寸法図の作成・修正が出来る |
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3級図面士 |
実務経験はなくてもよい 構造図、部材リストを読み取り伏図、軸組図1/100程度が書ける 【学科】 基礎製図、建築用語の知識がある 【実技】 構造図を読み取り、基礎躯体寸法図の作成・修正が出来る |
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鉄筋コンクリート 図面士 |
鉄骨図面士 |
図面士協会 コラム
図面士検定の受検をお考えの方に向け、お役立ちコラムをお届けします。
施工図とは?
「施工図」とは、「建築物などを施工するための図面」のことを指します。
施工図は、建物をつくるのに欠くことのできない図面です。
施工図には実際に制作する形状、寸法や使用部材など細かく記載され構造や細部の作り方まで指示されています。
それにより「施工前に検証ができる」ことで施工に無理がある部分や補強すべき箇所などを事前に確認できます。
更に、事前準備の質が高まり「現場でのトラブル減少」につながります。
また、数年後のメンテナンスの際も、施工図によって必要な材料や施工状態を把握することが可能で「竣工後のメンテナンス対応がしやすい」です。
施工図は最終資料であり、実施制作には外すことのできない重要な図面となります。
施工図と設計図の違い
施工図と設計図では「読む人」が異なるので誰に向けて書かれた図面なのかによって、施工図か設計図かに分けることができます。
施工図 | 設計図 | |
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「書く人」 | 施工管理者もしくは協力業者といった「施工者」が書く | 建築士やデザイナーのような「設計者」が書く |
「使う目的」 | 実際に施工する職人と管理者と意思疎通を図るため細部の指示が書かれている | 設計者が施主などに向けて概要やコンセプトなど大まかなディティールを提案するための図面 |
施工図は誰が書くのか
– 協力会社が主導で作成し、施工管理者に承認を得る
– 施工管理者が主導で作成し、協力会社に指示を出す
企業によっては施工図を書く部門や、施工図が書ける人を管理者として配置することもあります。しかし深刻な人手不足によって、社内で施工図が対応できない場合も少なくはありません。
そのため最近では施工図作成を外注するという、図面作成を外部ブレーンにお願いするパターンが増えてきました。
その際は管理者と作図者が打ち合わせを行い、管理者の考えを作図者が図面に落としていくという流れになりますので、施工に関する詳細は必ず施工管理者が決定することを念頭に入れておきましょう。
検定試験の意義
図面は線と寸法を中心に構成されており、建設業における共通言語となります。施工図作成業務は、建築の知識と技能があれば、単に図形をトレースするだけでなく、見やすく、分かりやすい図面を早く作成し、初期不良を見つけ出す事ができるようになります。高度な技能を持つものであれば生産設計をすることも出来ます。
現状では新入社員が仕事を覚えるためやCADオペレーターが担うことも多く本当の技術を持った生産設計を行える人材はごく少数という状況です。
その原因として、図面は建設業において唯一の共通言語であるがゆえ、当たり前すぎて大切に扱われていないという部分になります。特に施工図において、正確な施工図は初期不良をも防ぎ、熟練となれば予算と品質の調整もできるようになります。
検定や資格取得を実施することで能力を高め、施工図作成を行う方の技能の向上が計れることを目指しています。
※生産設計とは
施工図作成設計者がデザインした建物の工事を実際に進めるための「建築施工図」を作成する技術者です。 施工管理や設計者などと打合せを重ね、予算や品質などを調整しながら、設計図を具体化・詳細化した施工図にまとめます。 イメージを形にするための、キーパーソンといえます。